ぼくは仕事ができない

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ぼくは仕事ができない

※URLをクリックするのがためらわれる方は、小説家になろうのサイトから直接検索してください(作者名は「さとるん」)。

あらすじ:

東京大学理学部に在籍する三崎遼は、電話で予約して入る現場作業のアルバイトを続けている。しかし新宿の現場では、声をかけられても一拍遅れ、指示をうまく飲み込めず、機転も利かない。速さと判断力が求められる現場で、彼はたびたび叱責を受ける。茶髪のチーフから「その時給分の仕事をしているのか」「どうすれば会社に貢献できるか考えろ」と問われても、答えは見つからない。

やがて仕事量の少ない立川の現場へ移るが、そこで棚番号「C-17」を「G-17」と取り違える致命的なミスを犯し、現場を混乱させてしまう。距離を置かれ、居場所を失った遼は、自分の特性について専門機関で説明を受け、働き方を見直すことを決意する。

就労継続支援A型事業所を見学するものの、社長から「一度言ったことは何度も言わない」「“はい”ではなく理解を示せ」と厳しく指摘され、不採用となる。しかし社長は最後に、「言われたことをオウム返ししなさい。自分の口で言い直せ」と助言し、「約束だよ」と言葉を残す。

その後、遼はB型事業所に通い、自分の速度で働く日々を送る。失敗もあるが、決まった作業を積み重ねながら、オウム返しの練習を続けるうちに、人との会話が少しずつ変わっていく。やがて数学と物理を通じて親友ができ、「人を愛すること」の喜びを知る。

仕事ができない自分。それでも約束を守り続ける自分。
遼は勇気を出して、あの社長へ感謝の手紙を書く――。

不器用な青年が、自分に合う場所と、人と向き合う言葉を見つけるまでを描いた、静かな成長の物語。

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